バスキュラーアクセスについて
血液浄化の治療には、『バスキュラーアクセス』という血液の出入り口が必要となります。バスキュラーアクセスには、以下のような方法があります
シャント
動脈と静脈をつなぎ合わせて、血液量が豊富な太い血管をつくる手術を行います。動脈の血液を静脈に流すことで、静脈の血管を発達・太くさせます。それにより血流量が確保され人工透析が行いやすくなります。透析患者さんの95%がこの方法で透析をしています。
動脈表在化
腕の深いところにある動脈を皮膚のすぐ下に持ち上げます。シャント手術が困難な場合や、心臓の機能が悪い方に適応となります。
人工血管
シャント手術や動脈の表在化が出来ない場合に適応となります。
手術直後から使用が可能ですが、人工物を身体の中に入れるため、感染を起こす可能性があるなどのデメリットがあります。
長期留置カテーテル
シャントや人工血管を作れない方に入れる管(カテーテル)です。
透析のたびに針を刺さなくて済むという利点はありますが、常に身体から管が出ている状態となるため、注意が必要です。
バスキュラーアクセストラブルについて
シャントに使用した静脈は、過剰な血流や、日々の透析での穿刺・止血の繰り返しにより、次第に狭くなって(狭窄)いきます。血管狭窄は、シャントの閉塞や脱血不良などを引き起こし、血液透析の継続が難しくなります。
血管の狭窄部に対する治療として、『PTA(経皮的血管拡張術)』があります。PTAとは、血管内の狭窄部にバルーンカテーテル(カテーテルの先端に小さな風船がついたもの)を挿入し、そこで膨らませることによって、血管を拡張させる方法です。
なお、シャント静脈が閉塞し血流が停止してしまうと、PTAでの治療は難しく、外科手術での血栓除去や血管形成、シャントの再作成が必要となります。
お問い合わせ
受診については地域医療連携課へお問い合わせください。
お問い合せ先
Fax. 042-626-6476
地域医療連携課:藤田、長田(ナガタ)、向井、小川、服部
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